「デザイン」の価格設定方法とは?
製品を販売する産業には、必ずその市場が存在します。市場がどのように機能するのか、価格やその他の事項をしっかりと十分に理解するには、インターネット上の記事をさらっと読むだけでは足りないでしょう。
そこで、この記事では、世界中のフリーランスのデザイナーを”悩ませる“といっても過言ではない、とある問題について取り上げます。具体的にいうと、どうやって自分のデザインに値段をつけたらいいのか、という問題です。
コンテンツライティング、アニメーションデザイン、ソフトウェア開発を問わず、フリーランサーとしてデザインの仕事を始めると、必ず全員がその問題で立ち止まります。「自分の提供するサービスに対して、どれだけの対価を請求すればいいのだろうか?」と。
まず基本的な考えとして、同業者の価格を気にしないことです。厳しい現実として、自分と同じスキルを持った人がかなり高額な価格を設定しているのに、同じ品質を提供できる自分に同等の対価を払ってくれる依頼者がいない場合があります。これは、新規参入者はまだ業界で名前が売れておらず、まずは知名度を高めなくてはならないからです。
すでに高額の価格を設定しているデザイナーは、キャリア歴や経験が長く、多くのクライアントと取引関係にあるような人です。毎日たくさんのクライアントから連絡が来るようになったら、自分のデザインの価格を少し上げてもいい、というサインになります。
フリーランスになったばかりの人にお勧めしたいやり方は、まずは費用をカバーすることに集中すべきだ、ということです。仕事内容にもよりますが、購読料、インターネット料金、保険、税金などといった経費がかかりますよね。毎月のコストがいくらかかるのか総額を計算してから、自分のデザインの価格を検討しましょう。
あと、最初の数ヶ月間は、利益を小さめにしておくのが賢明です。そうすれば、より多くのクライアントに注文をもらえる可能性が高まりますし、ゆっくりとポートフォリオを積み上げていくことができます。
その後、知名度が上がってきたら、少しずつ価格を上げていきますが、一気に上げすぎないように注意してください。急激な値上げをして、今までのクライアントが全員離れていってしまっては困ります。ネットなどで需要と供給に関する記事やニュースを読み、市場に対する理解を深めることで、ちょうど適した価格を設定するようにしましょう。
お給料についてですが、フリーランサーであれば、報酬の支払い方法も自由に選べます。
時給制は、メリットよりデメリットな点が多いので避けましょう。信頼性が低く、不安定であるだけでなく、できるだけ早く仕事を終わらせたいという動機が発生するからです。すると、仕事内容ではなく、時計に集中しながら仕事をすることになってしまい、質が下がってしまいます。
一番おすすめな方法は、依頼から何日後に完了するのか、総計はいくらになるのかを顧客に伝えてから、注文を受けることです。
また、フリーランスは事業経営と同じで、クライアントのことを理解するのも非常に大切です。価格を設定する際には、誰に対して販売するのかに注意しましょう。
自分の作品をいつも5万円で売っているとします。同じような作品を大企業に対して作るのであれば、いつもの価格よりも高額で購入してくれるでしょう。自分から低価格で提案してしまうと、成果物も低品質だと思われて、依頼してくれない場合もありますから、気をつけてくださいね。